小型赤道儀を作る(24)

Photo_20200704201201
(前回の工作記事はこちら → 小型赤道儀を作る(23)
 
 こんにちは。いきなりですが‥この図は現在のウォームとギア部分の構造です。
この部分、実は問題があります。赤いスラストワッシャーとその間のテフロンシート(柿色部分)です。加工が簡単になるようにちょっと手を抜いたところです。
 黄色のウォームは薄い灰色の軸受けに支持されていますが、左右の軸受けは互いに逆向きのネジになっていて、北半球で駆動させる場合は、ウォームの回転によって軸受けが締め付けられて、緩むことがないように作っています。
 
 こんな感じで取りあえず、完成してちょくちょく使用していた自作赤道儀ですが、駆動プログラムでのPECを実現しようとピリオディックモーション(PM)の写真を何枚も撮ってみると、ウォームの偏心などで発生する通常のPMだけでは説明できない、大きな星のズレが発生することに気づきました。
 極軸をずらして撮影した写真が、後半になると突然に星が東西方向に大きくずれることが多く、最初はギアの滑りや、ギアのかみ合わせ不良によるモーター脱調などが原因だと思っていました。
 ギアボックスは最終段の出力軸とプラスチックギアが滑っていたので、下の写真のように改良も施しました。
Dsc_4123 Dsc_4124
 これでギアの滑りは基本的に発生しなくなったわけですが、その後の撮影でも急に星のズレが多きなることが何度も発生。
しかも、当初は星に対して「遅れている」と思っていたのですが、よくよく写真を見てみると星は「東」に大きくずれていたんですね、これが。はて?なぜ??モーターの方が急に速くなっている?
 なかなか原因が思いつかなかったのですが、これはどうも軸受けが供回りしてウォームを押した結果、本来はウォームの回転のみで押されるギアの移動が軸受けの回転分速くなっているのではないか?という原因が思いつきました。
 ということで、モーターを外してウォームを電動ドライバーでしつこく回してみた結果、時々軸受けが供回りする状況と、最後にはウォームの回転が困難になる状況を確認することができました。
 これはもう、冒頭のスラストワッシャーとテフロンシート、締まり続ける左右の軸受けが原因ということですよね‥。
 どういうことかと言うと、単純で、締まりすぎるとワッシャーとテフロンシートでは滑らないって事のようです。

Dsc_4189_20200704201201
 上の写真は、図面を起こす前のラフスケッチです。そもそも、最初の構想は、軸受に押されるウォームとの間はワッシャーではなく、直径1mmの鋼球を挟む構造を考えていたのです。
 鋼球もこの時はすでに注文済みでしたが、この鋼球を受ける部分のワッシャーや(この時点では)軸受の端部は外径が9mm、内径が6mmで、受け溝を掘る部分の幅は1.5mmしかありません。
 この工作に自信が持てず、冒頭の図面のように「手を抜いた設計」をやっていたというわけです。あ、そもそもベアリング類は作る気はなく、当然既製品を探すんですが、このサイズのスラストベアリングはどうにも見つけられなかったので、作るって事になってたんですけどね。

 しかし、今回は、もう、ここが原因ですから、やるしかありません。
Dsc_4187
 写真はお蔵入りしていた直径1mmの鋼球です。いよいよ出番です。
Dsc_4183

Dsc_4186

Dsc_4191
 お世辞にも良い出来ではありませんが、旋盤で削りだした直後の状態です。
特に溝のサイズが小さくて、これを掘る自作の刃物も小さく、どうしてもビビりが抑えられなくて、溝の中にビビり痕が残ってます。
 SK4で作っているので、この後熱処理です。
Dsc_4194
 焼きを入れた後の、焼き戻しは刃物よりは高めの温度で戻しました。割れると困るので。
Dsc_4200  
 一応、ピカールで磨いてみました。右が焼き戻しまでの熱処理完了後、左がその後磨いたものです。ビビった後が酷い(汗)
 
Dsc_4201
 ウォームシャフトに鋼球と共にセットしてみました。
この後、上からもう一枚の溝を掘ったワッシャーをかぶせて、ウォームホルダーにセットします。
玉の数は、1か所当たり20個にしました。計算上は23個はまるんですが、きっちりセットするのはかなりの集中力を要するので・・傾かない程度入ってれば良いかという感じです。
 (以前、クレイフォードの接眼筒を分解して、リニアベアリングがバラバラになってとっても苦労したので・・・)
 鋼球がちょっと足りなかったので、届き次第組み上げてみようかと思っています。
 梅雨明けには、またこの赤道儀で天の川なんか撮ってみようかと企んでます♪

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2020年6月 4日 (木)

M81と82の処理・・いや導入迷子?

 こんばんは。

前回は3月20日撮影の後、アトラス彗星で盛り上がっていたころに書いたんですが、その後、核が崩壊し撮影の方もブログの更新の方も、ちょっとトーンダウンしていた船長っです。

M81と82の撮影分について、次回書くと言っておきながら、えーっともう6月ですねぇ…。

 系外星雲の中にHⅡ領域の赤いのがポツンポツンと見えてるような写真が撮りたくて、今回は手持ちのHαフィルターでの画像をUHCフイルターで撮影したRGB画像のRチャンネルと置き換えるか、合成してやると、いいんじゃないか?と思いやってみました。

 まずはUHCフィルターでのRGB画像です。


H81m82_bkp_300s_i3200_uhc_16comps

 ●撮影日:2020年3月20日
 ●場所:雲仙市
 ●赤道儀:ロスマンディーG11+GEMINI2
 ●ガイド:PHD+60mmF4ガイド鏡+QHY5-Ⅱによるオートガイド
 ●鏡筒:BKP200/F800+MPCCⅢ+UHCフィルター(D=200mm fl=800mm)
 ●カメラ:EOSKissX4 ローパス改造 
 ●露出:ISO3200×5分×16枚をコンポジット
 ●その他、リサイズ

 うちのPCではかなり硬めにみえる仕上がりなんですが、どうでしょうかね?
もうちょっと処理をちゃんとやれば、もう少し出るんですが、こんなもんです・・・。
 で、なんでこの構図なのかといいますと・・・・。別に、トリミングしてfl=1200mmくらいに見せたかったとか、何か特別な意図があった訳ではありません(笑)
 本来なら、導入前にカメラを90度回転させて、ピントを再度チェックして、赤道儀のアライメントを修正(G11はフリーストップクランプなので、触るとだいたいズレる)、そして自動導入と言うことになるんですが、導入後に構図が違うことに気づいたんです。
 で、それからでもやり直せばいいんですが、途中でフィルターを交換する予定(UHCとHαで撮る)で、そこでもピントやアライメントの修正なんかの作業が出てくることを考えると、「早く撮らなきゃ」って感じで、そのままです。

 やっぱり焦っていたんだろうと思うんですが、問題はここからでした。短辺方向の狭い範囲に導入してM81もM82も撮りたいので、構図を微調整するんですが・・・。夜中に現地に到着したゆるゆる詐欺なten.さんも合流してからの、構図決め、以下再現。
   構図確認の露出が終わって・・・
船長っ:「あれ、構図が90度ちがう・・・・・・ま、いいか」←早く撮り始めたい人
船長っ:「ええーと上にズレてるから 南にズレてるんで・・」←上とか下とか言ってる時点で嫌な予感
ゆるゆる詐欺な人:「まさかトリミングして1200mmでの撮影ってことにしたりして?」
船長っ:「そんなわけないでしょう!」←3/4くらい本気でそう言うことにしようかと思ってた人
船長っ:「ええーっと、南だから、下で、望遠鏡はこっちか??ポチッとな」
ゆるゆる詐欺な人:「ファインダーは正立??」←混乱を誘っているのか?
船長っ:「いえ、普通のやつですよ‥‥っとこれでいいはず・・・」←かなり聞き流しながら構図修正中
ゆるゆる詐欺な人:「自動導入でもファインダーいるの?」
船長っ:「微調整がですねぇ。昔は目で見てなんでも入れてたんですが、最近はよく見えなくなって・・」←もう歳か?
ゆるゆる詐欺な人:「ファインダー、見えるやつを本気で考えたら?」←自作の鏡筒がびっくりするくらい見える
  と言っている間に2回目のテスト露光終了
船長っ:「はぁ??」←構図がさらにズレてる
船長っ:「あれぇ???上が下で南が北で????どっちじゃぁ??」←既にかなり混乱している
ゆるゆる詐欺な人:「別の天体入れたんでしょ?(笑)」←まじで、「ぷぷぷっ」ってこらえてる感じ
・・・かなり記憶が定かではないんですが、おおよそこんなやり取りをしながら、何とか構図が決まった次第です・・。
こんなわかりやすい天体で導入迷子とは・・・情けない。
で、Hα画像をRGBのRチャンネルと置き換えた画像が下のものです。
H81m82_bkp_23_uhcgb_16comprgbtrs
 これは1200mmの直焦点撮影です(嘘)
Hαフィルターで同じ露出したものをRチャンネルと置き換えてます。
少しは赤いポツポツが出てきた感じがします。
それぞれ切り抜いたもの(ま、上のも切り抜いてるんだけどね‥)が下の写真です。
H81_bkp_23_uhcgb_16comprgbtr
H82_bkp_23_uhcgb_16comprgbtr
 UHCフィルターだけのものよりはちょっと赤いの目立つかなぁという感じで、ある程度の効果は確認できたと思っています。
気持ち的には、もっと派手に出てくれてもいいのになぁという感じもするんですが、目的は達しました!
 秋には、このやり方でM33なんか撮ってみたいなぁと考えてます。

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2020年3月24日 (火)

アトラス彗星(C/2019 Y4)撮るぞ!

こんにちは。

 先週の連休は、事前の天気予報で晴れそうだということで、撮影に行ってきました。
今回は、先日から気になっていた雲仙温泉近くの場所です。
諸塚はとても良い撮影ポイントなんですが、いかんせん、自宅から300km以上離れていて、熊本まで高速を使っても片道6時間弱かかってしまいます。
 もっと近くで遠征できるポイントはないのかと国土地理院の地図で探していたら、雲仙の「宝原」という場所が気になっていたんです。
ただこの「宝原」・・・なんか聞いたことある地名だなぁと、そこも気になっていたんですが、そのわけはten.さんがたびたびツィートしていた場所でした。

 三連休を贅沢に使って近場(と言っても自宅から2時間程度)への遠征なので、明るいうちに現地到着して周辺を確認できるよう、お昼過ぎに出発。
 ten.さんからの情報によると、低い位置は見えないけども暗くてよい場所だとのこと。なるほど、周囲には街灯一本ありません。駐車場に建てられたトイレの中にも照明が見当たりません。これは行けそうです。
 周囲の状況は写真の通り。ちょうど南北にそれぞれ低い山があって、それ以外の部分も地平から5度程度は隠れているようでした。ところどころ大きな木もありましたが、上を見ている限りは問題ないようでした。

Compass_20200320_150419

Compass_20200320_150240

 また、今回は明るいうちに機材を組み立てて、バランスのチェックなどを念入りにやりました。機材や設置位置など、少しづつ変わってきていて最近はバランスがしっくり来てない感じがしていたのですが、これですっきりしました。

Dsc_3969 

 今回の目的は二つ、「アトラス彗星(C/2019 Y4)」を撮ること、それから「HαでのM82の撮影」です。
M82の方はまだ処理していないので、今回はアトラス彗星を。

 巷では、静かに控えめに話題になっています。多くの天文ファンが、大騒ぎして空振りという苦い経験を何度もしてるせいか、みなさん興奮を必死で抑えて、控えめに騒いでるようですね。苦かったやつ・・・「マックラホルツ」とか・・・ね。
 船長っも空振りが怖いので、必死に静かに騒ぐことにしました(笑)

 久しぶりに彗星を撮ろうと思い、もしかしたらメトカーフ法での撮影になるかもと思い、事前に計算していきました。

Screenshot_202003242045212
彗星の移動量と露出時間を考えると、結果的には撮影は普通に良かったのかもしれませんが、もっと近づいた時の練習のつもりでPHD2を使ってのメトカーフ法撮影をやってきました。


C2019y4_borg_mr_lpsp2_x5r_k1s

C2019y4_borg_mr_lpsp2_x5r_i3200_180s_17c         

 ●撮影日:2020年3月20日
 ●場所:雲仙市
 ●赤道儀:ロスマンディーG11+GEMINI2
 ●ガイド:PHD+60mmF4ガイド鏡+QHY5-Ⅱによるオートガイド
 ●鏡筒:BORG76ED+マルチレデューサー×0.7+LPS-P2フィルター(D=76mm fl=350mm)
 ●カメラ:EOSKissX5 ローパス改造 
 ●露出:ISO3200×3分×17枚をメトカーフコンポジット
 ●その他、リサイズ、2枚目は中心部をトリミング
 双眼鏡ではあるのがわかる程度しか見えませんでしたが、写真だとコマの広がりと、淡いですが比較的長い尾が出ている感じがしました。
一応、メトカーフガイドしたんですが、露出時間が短く彗星の移動量も小さかったので恒星は点に写っていました。で、コンポジット時にメトカーフ合成してます。

C2019-y4-20200321_16comptk1s
C2019-y4-20200321_16comptk1trs
 ●撮影日:2020年3月20日
 ●場所:雲仙市
 ●赤道儀:ロスマンディーG11+GEMINI2
 ●ガイド:PHD+60mmF4ガイド鏡+QHY5-Ⅱによるオートガイド
 ●鏡筒:BKP200/F800+MPCCⅢ+LPR-Nフィルター(D=200mm fl=800mm)
 ●カメラ:EOSKissX5 ローパス改造 
 ●露出:ISO3200×3分×16枚をメトカーフコンポジット
 ●その他、リサイズ、2枚目は中心部をトリミング
 BKPの方が明るいんですが、写真を処理してみるとBORG76EDのほうが尾が出ているような気がしました。

 そして、こちらは自作赤道儀に150mm望遠での撮影分です。M81M82と同写野に入れてみました。

 Atlas20200321_metcalfecomptk1 

 ●赤道儀:自作
 ●ガイド:PHD2+50mmガイド鏡+QHY5-Ⅱによるオートガイド
 ●レンズ:SIGMA 150mm 1:2.8 APO MACRO DG HSM →F3.5 LPR-Nフィルター
 ●カメラ:EOSKissX5 SEO SP4
 ●露出:ISO3200 4分×11枚をメトカーフコンポジット
 ●その他、リサイズ

 大騒ぎするなと言われても、今後いやでも期待は膨らみますねぇ、アトラス彗星。
というわけで、M81M82はまた次回に。

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2020年3月15日 (日)

小型赤道儀を作る(23)

 こんにちは。
小型赤道儀、前回はピリオディックモーションを少し改善しようとウォームの作り直しなんかをやって、はじめに比べればだいぶん改善されました。(前回の工作記事はこちら→ 小型赤道儀を作る(22)
 未解決の問題のうち、オートガイドについても、修正駆動用の「1.5倍速」がプログラム上の問題で十分にスピードが出ていなかった部分を修正したことで問題なく使えるようになりました。
 どちらの問題も、突き詰めるべき部分はまだまだ残っているのですが、早く使いたい気持ちが勝ってしまうので、一旦は完了です。

 残る問題が、極軸望遠鏡。
この極軸望遠鏡は極軸体を鏡筒にしていて、レンズは100均の老眼鏡のレンズをくり抜いて使っています。
どうにも回転軸と光軸の平行のズレが多すぎて(2度ほどズレてる)まともに使えませんでした。
 加工の精度はそんなに悪くないはずだと思っていたので、どこが原因かと色々考えていたのですが、思いつく箇所がありました。
それは、老眼鏡のレンズをくり抜く際に芯出しを目測でやったということです。
 中心を外してレンズをくり抜いて、その外形に合わせて鏡筒に設置すると、レンズの真の中心は筒の中心から外れることになるので、像もその分ズレちゃうって事のようです。
仮に、2mmズレてると、このレンズ(+8)は焦点距離125mmなので、tanΘ=2/125で約1度傾くことになりそうです。

 というわけで、レンズの切り出しをやり直しました。
中心を出す方法は、今回は、光軸調整用のレーザーを予め固定して設置し、少し離れた壁面にレーザーを当てて、その部分に印をつけておきます。
そのあと、光軸調整レーザーの出口すぐの場所にレンズをかざしてレーザーを当てます。
壁に当たるレーザーの位置が印からずれない時に、レーザーはレンズの中心に当たっているのでその場所にマジックで軽く印をつけるようにしました。
 これで切り出したレンズに交換したところ、かなり正確に軸を合わせることができました。

 そして、もう一点、極軸望遠鏡のレチクルバターンです。とりあえずで使っているものは下の写真のとおりです。

Dsc_0593

 

 これは、アクリル板に縫い針を使って手書きで書いたパターン。あまりにもかっこ悪い上に、いろんな意味で正確ではありません。
どうにかこれをもっと格好よく正確にできないものかと考えていましたが、結局は写真で作ることにしました。
 最近は写真用フィルムの入手がますます困難になってきています。昔ならミニコピーHRとかの超高調コピー用フィルムがあって、それであればベースが無色透明だったので、このようなパターンを作るのに便利だったんですが。今は売ってないんですよね。
 というわけで、代替えのフィルムを探していたんですが、コピー用で使えそうだったので買ってみました。

Screenshot_201912182145202

 そして、本当に何年振りだか覚えてないですが、久しぶりにカメラにセット。巻き上げ不良にならないかドキドキでした。
Dsc_0592

 撮影はある程度の倍率と平坦性を確保したいので135mm望遠レンズを使いました。
 パターンはCADで書いたものをA4用紙に出力したものを使います。



Dsc_0579

(1作目、目盛や線など細かすぎました・・)

 ネガなので、撮影パターンは黒地に白線です。これを撮影して現像したネガをそのままレチクルパターンとして使います。
一応、ネガ上で指定の大きさになるよう、撮影パターンの大きさや撮影に使うレンズ、距離などは事前に計算しています。

Dsc_0578

 上の写真は、現像液のミクロファイン(久しぶり~)、定着液の富士フィクス(これも久しぶり~昔は粉だった気がするけど)、そしてフィルム(Rollei RETORO 80S)。
 因みに停止液はお酢を使うつもりだったんですが、台所に在庫がなく、「すし酢」を使う羽目になりました。(2回目からはクエン酸使用)
 Dsc_0594

 かろうじて現像タンクは捨てずに持ってました。ほかの薬液用タンクはなかったので、洗剤の空き容器を念入りに洗って使用しました。
また、暗室はないので、現像タンクへのフィルムの巻取りは、冬物のコートの袖口から両手を入れて、暗い部屋の中で行いました。

Dsc_0583

 そして、最後の水洗い。なんか懐かしいですねぇ。
1作目のパターンは露出不足の上に、パターンが細かすぎたので、線を太く、目盛の間隔もかなり荒くして、完成したのが下の写真。
Dsc_0601

 だいぶん格好よくなりました。ただこのローレイのフィルム、ベースにやはりちょっと色が乗っていて、超微粒子でもないので、少しマットが掛かったような透け具合です。北極星を見るだけなので、たいして問題にはならないのですが、ファインダー等のレチクルとしては問題ありかなぁと思います。
 Dsc_0607

 ついでに、極望の明視野照明もちょっとだけ。アクリルの棒を尖らせて対物レンズの前にかざすだけですが。


 これでだいぶん使いやすくなってきました。まだまだいじる場所はあるんですが、欲を言えば、オートガイドなしでPECチックにモータースピードを制御して、150~200mm程度であればノータッチでガイドできる・・・なんてくらいにできればなぁと思っています。
それでは、また。
(次回の工作記事はこちら→ 小型赤道儀を作る(24)

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2020年2月29日 (土)

諸塚村へ遠征♪

 こんにちは。
 自作赤道儀の工作ばかりで、なかなか撮影に行ってなかったんですが、天気がちょうどよさそうだったので、2泊予定で諸塚村に行ってきました。
 因みに、自作赤道儀の極軸望遠鏡は、レンズを新たに切り出して、レチクルパターンもちゃんとしたのに作り替え、問題なく使用できるようになりました。もちろん今回の遠征にも持っていきました。
 
 諸塚村へは自宅から6時間程度かかるので、明るいうちにと、午前10時前に出発。買い出しや昼飯などとりながら向かって、4時ごろ現地着。
今回撮影場所にと思っている展望所に寄ってみると、インターンで村役場に来ているという若者と遭遇。少しお話ししましたが、山の自然を満喫している様子でした。
 キャンプ場の受付を済ましてオートキャンプ場にテントを張りました。
 今回はおニューのテント♪小川のstasyⅡです。

 Dsc_3892 
 前室が広くてとても使いやすいです。ベンチレーションやジッバーの部分など細かい工夫の詰まったいいテントですね。

 さて、撮影ですが、まずは、冬の天体を先にと思い、バラからスタート。バラの露出が終わったら、春物。M84、M86、NGC447、などのマルカリアンチェーンなど。G11に乗せたBKP200/f800とBORG76EDで同時に2カット撮影です。
 もう一つ、自作赤道儀に望遠レンズで宿願のレムナント、アンタレス付近、広角レンズにかえて天の川を狙います。
Dsc_3883  

 ところが、風がねぇ‥22日はとても風が強く、あとで聞いたら春一番だったらしいです。ちょっとモヤってもいたし。
 帰宅後確認すると、強風の影響で星は肥大化してるし、解像度もサムネイル見ただけで分かるほど悪い。アンタレス付近など処理してみましたが、あまりの酷さに処理する気力を失ってしまうほどでした。
 明け方は、天の川を撮りつつ、ダークとフラットを。今回は望遠レンズに加えて、BKPやBORGの直焦についてもフラットを撮りました。

20200224mlkyway_7comptk3
 明け方の天の川です。23日未明の分も撮ったのですが翌日の方が条件も良かったので、これは24日未明の分です。
この処理をやってみて、天の川の処理用に広角レンズもフラットを撮っておけばよかったなぁと思いましたが、後の祭り。

 翌日23日の日中もとってもいい天気でした。各種バッテリーの充電をしながら、仮眠。
しかし、暑い!冬だというのにこの気温、寝れません・・・。
 今回は撮影に集中するため、キャンプでの食事は最低限の準備しかしてないし・・・結構暇。

 二日目の夜もそのままいい天気でした。風も収まって、透明度もよかったんですが、どうも阿蘇の灰が降っている様子でした。
昨晩の撮影が失敗だったなんて、この時点では思っていなかったのですが、バラ星雲に関しては、今回こそ納得のいくものにしたいと思い、再度枚数を稼ぐつもりで撮影。
 多少は、状態が悪いだろうとは思っていたんですが、帰宅後ファイルを開いてみて22日夜の分は使えない感じでした。また、今回のバラは、どちらかと言うとBORGでの撮影をメインに考えてました。レデューサーを入れて焦点距離350mmf4.6、これならちょうどいい具合に写野に収まります。もちろん、BKPでも撮るんですけどね。

20200223bara_borg_x5r_lpsp2_43comptk2m  

 で、仕上がったのがこのバラ星雲です。
 微光星の処理がまだまだで、仕上がりにはまだ納得できないのですが、そこは画像処理の腕の話、もっと修業が必要ってことですね。
 

 ●撮影日:2020年2月24日(23日夜)
 ●場所:宮崎県諸塚村
 ●赤道儀:ロスマンディーG11+GEMINI2
 ●ガイド:PHD+60mmF4ガイド鏡+QHY5-Ⅱによるオートガイド
 ●鏡筒:BORG76ED+マルチレデューサー×0.7+LPS-P2フィルター(D=76mm fl=350mm)
 ●カメラ:EOSKissX5 ローパス改造 
 ●露出:ISO3200×3分×23枚、1分×20枚、計43コンポジット
 ●その他、リサイズ

 それから、M63。
以前、撮ったことあったと思ってたんですが、こんな面白いとは思いませんでした。
20200223_m63_bkp200_tr100
 外周手前の何本もの暗黒帯や本体の模様、ひまわり銀河なんて呼ばれてるらしいですね。

 ●撮影日:2020年2月24日(23日夜)
 ●場所:宮崎県諸塚村
 ●赤道儀:ロスマンディーG11+GEMINI2
 ●ガイド:PHD+60mmF4ガイド鏡+QHY5-Ⅱによるオートガイド
 ●鏡筒:BKP200/F800+MPCCmk3+LPR-N(D=200mm fl=805mm)
 ●カメラ:EOSKissX4 ローパス改造
 ●露出:ISO3200×5分×10枚、3分×19枚、計38枚コンポジット
 ●その他、中央部をトリミング(等倍)

 続いて、NGC5128です。ケンタウルス座Aですね。
春先は黄砂だったり、時刻的に高度が取れてなかったりと、私の場合、いつも好条件に恵まれることの少ない天体なんですが、
この日はちょうど南中前後、しかも南は開けてて空の状態も良かったので、今までで一番良く撮れたと思っています。

N5128_20200223bkp200_x4r_38comptk1trm

N5128_20200223bkp200_x4r_38comptk1trfull  ●撮影日:2020年2月24日(23日夜)
 ●場所:宮崎県諸塚村

 ●赤道儀:ロスマンディーG11+GEMINI2
 ●ガイド:PHD+60mmF4ガイド鏡+QHY5-Ⅱによるオートガイド
 ●鏡筒:BKP200/F800+MPCCmk3+LPR-N(D=200mm fl=805mm)
 ●カメラ:EOSKissX4 ローパス改造
 ●露出:ISO3200×1分×16枚、3分×14枚、5分×8枚、計38枚コンポジット
 ●その他、トリミング、2枚目は中央部をトリミング(等倍)

 そして、アンタレス付近。
 初日の分を最初に処理したときは、あまりの状態の酷さに絶句してしまいましたが、二日目の分はなんとか見れるレベルに収まりました(ホッ)
20200223antaresfukinn15comptk1m2

 ●赤道儀:自作
 ●ガイド:PHD2+50mmガイド鏡+QHY5-Ⅱによるオートガイド
 ●レンズ:SIGMA 150mm 1:2.8 APO MACRO DG HSM →F2.8 Astronomic UHCフィルター
 ●カメラ:EOSKissX5 ローパス改造
 ●露出:ISO3200 5分×15枚コンポジット
 ●その他、リサイズ
Dsc_3882
 明け方の愛車と朝焼け。
 

 まだ処理していない写真もあるんですが、ぼちぼちやろうかと思います。特にレムナントは!
 初日は風が強かったとはいえ、2晩とも晴れて、心おきなく撮影出来たかなぁと思っています。

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2019年10月22日 (火)

小型赤道儀を作る(22)

 こんにちは。
自作赤道儀のテスト・調整を毎週のように繰り返しております。
完成後、いくつか問題が露呈してきました(涙)
(前回の工作記事はこちら→ 小型赤道儀を作る(21)

 ● 極軸望遠鏡の極軸との平行が全くあっておらず役に立たない
 ● ピリオディックモーションが想定をはるかに超える大きさ!
 ● オートガイドが追い付かない

このうち、極軸望遠鏡の話は置いといて、ピリオディックモーションとオートガイド不良のところから対策を始めたいと思ってます。

 ピリオディックモーションはご存じの通り、主にウォームの偏心によってギアの回転速度が速くなったり遅くなったりする現象です。
極軸をずらして撮影すると次の写真のような感じになります。



Pdofhandmadeeqmj 

 これ、自作した赤道儀で撮ったやつです。1500mmくらいの直焦点かと思いきや、150mm望遠でのアルデバランです。
写真上で計測して、アルデバランの赤緯(約16度)で補正してやると、なんと±110’もあります。
・・・もう呆れるくらい大きいです。
 この赤道儀はギアの歯数が144枚ですので、ウォームの1回転は約10分(600秒)です。この10分周期で現れるピリオディックモーションの原因としては、

 1.ウォームの偏心
 2.ウォームに取り付けたプーリーの偏心
 3.ギアボックスからの出力シャフトに取り付けたプーリーの偏心
 4.ギアボックスからの出力シャフトに取り付けてあるギアの偏心

 4.の出力シャフトに取り付けたギアの偏心は、物が小さく、私の技術では修正困難(汗)
 一方、2.と3.のプーリーの偏心は、次の図のように、この二つの位相を合わせてやると打ち消すことができます。
同じ偏心量なら0にできます。
 Aの場合だと、プーリー1がω1だけ回転するとき円周上の距離はd1だけ動きますが、プーリー2も円周上でd1と等しい量のd2だけ動くので、ω2はω1と同じだけ回転し、ピリオディックモーションは発生しません。
 Bの場合だと位相が180度ずれてます。この時はd2はd1と同じだけ動いた結果、ω2はω1よりも大きくなり、プーリー2はプーリー1よりも早く回転することになります。もう半回転すると逆に遅くなるという具合で、ピリオディックモーションが発生してしまいます。

Photo_20191022000001

 まず、この部分を修正してみました。

Pm_20191022000002

 来てます!
 プーリーの位相を合わせただけで、ピリオディックモーションは半減しました。
計測してみると±53’
 残るはやはり、ウォームということになります。

 ところで、このピリオディックモーションの写真のカーブはたぶんサインカーブそのものですよね??
模式的にグラフにすると次の図のような感じです。

Pm

 これは、星の移動距離のグラフになっているので、各部分の傾きを求めればその時の赤経軸の回転スピードがわかるはずです。
追尾スピードはこのグラフのそれぞれの部分の傾きを求めればわかります。ということは、モータースピードをタイミングよく増減してやれば、補正できることになりますよね??(俗に言うPEC?)
 ここで、問題になるのはそのスピードまたは修正量ということになります。
 移動量を示すサインカーブの傾きを求めると、sin(0)の時の傾きは「1」ですよね。「1」っていったい、何ですか?
求めたいのは恒星時に対して○○’/秒というスピードなんですが‥。
 sinカーブの傾き「1」というのは上の図で言う赤線の部分のことで、要するに「1÷1ラジアン」ってことなので・・、これをピリオディックモーションの量「110’」と時間「95.5秒(300×1/3.14)」から110’÷95.5秒で、1.15’/秒ということになります(たぶん・・)。
 これは、恒星時(約15’/秒)に対して1.15’/秒早いということで、割合にすると約7.7%速いということです。
(赤道儀の回転に対して星が7.7%早い → 
     赤道儀の回転は星に対して7.7%遅いということです。)


 この量、いったいどのくらいのウォームの偏心から発生しているんでしょうか?


Pm_20191022000001

 上の図は、ウオーム・ギアのギアの部分を模式的に書いてます。
私のウォーム・ギアは旋盤で加工しやすいようにピッチを先に決めていて、ウオームのピッチが1.25mm、ギアの歯数が144枚、モジュールは約0.398になっています。
 ウォームが一回転するとピッチ分の1.25mmだけギアを進めることで赤道儀が回転するのですが、図のbのライン(ピッチ円)でウォームとギアが正しく接しているときに正確に回ります。
 これが、ウォームの偏心量dによって、aからcまで動くわけですね。ギアの歯先は40°になっていますので、この時、ピッチ円のbの位置からd/2まで偏心すると、1.25mm×速度の増減割合分だけスピードが変わってしまうという仕組みになります。
 この割合が先ほどの7.7%なわけですから、偏心量dは、
 
  d=2×1.25mm×7.7%÷tan(20°)=0.53mm

 ウォーム単体でこれだけ出ているとは思えないので、原因と考えられる4か所に等分に配分すると、約0.13mmの偏心があることになります。
 これが、プーリーの位相修正後だと、恒星時に対するスピードの増減が±0.55’/秒となり、割合で約3.7%。
この時のdは、0.25mm、プーリーの偏心は相殺されたと仮定すると、÷2で、約0.13mmの偏心があることになります。
 ウォームの偏心量を実測してみると、約0.12mmでしたので、よく一致してました。
ウォームの精度は、正直なところ、もっと良いはずだと思っていたのですが、ちょっとショックを受けてしまいました。
希望的観測によると、0.05mm以下だと思ってました。
 まぁよくよく考えると、細くて長い寸法だし、両側の耳をそろえる際に6mmに削った後にその細くなった部分をつかみ直したりしてたので、精度が出てるはずもなかったんですが‥。

 機械的精度は、もうこのウォームをやり直すしかないので、作り直しました。ついでに、同種金属同士の接触によるムシれを避けるために真鍮製のギアに対して、ジュラルミン(A7075)で。

Dsc_0538


 今回は、耳の部分の6mm径のところを仕上げるのに、どうしても掴み直す必要があるので、掴み直す際に細くなった耳の6mm部分ではなく、なるべくウォームに近く太い部分を掴むためにネジを切る部分の幅も最小限に収めて不要な部分は太く残し、形状を若干修正して慎重に、慎重に削りました。
 最後に突っ切りで切断したんですが、やってる最中に「まてよ、これ(突っ切り)で失敗したら、このシャフト、曲がってバァーじゃないのか?」と思った瞬間、その通りに失敗してしまい、完成直前にして曲がっちゃいました。
 思わず、保護メガネを投げつけちゃいましたが、諦めきれず、旋盤のチャックにつかんだまま、ダイヤルゲージをあてて、修正したところ、何とか0.03mmの偏心に収めることができたので、これで行くことにしました。
 早速、組み立てて試写した結果が次の写真の一番下です!

Pmwm

 一番上が、最初のピリオディックモーション、次のはプーリーの調整後、そして一番下が、新ウォームでのものです。
 極軸をずらしすぎてて、分かりにくいのですが、計算してみると±23’程度に改善できました。

 もう一声ほしいところですが、機械的な誤差の修正は、まだプーリーを意図的に偏心させて位相をずらして調整するとかアイデアはあるんですが、取りあえず、こんなところかなぁと思っています。
 あとは、モーター駆動プログラムで、「PECチック」な駆動をさせてやろうかと思っています。再現性が良いので、正確に計算して一度タイミングを合わせてしまえば、実用になるんじゃないかなぁと。

 ほとんどピリオディックモーションの話になってしまいましたが、オートガイドの問題は、修正駆動スピードがプログラムの調整の過程で1.2倍速と0.5倍速くらいになっているのが原因でした。0.5倍速は大丈夫なんですが、1.2倍速では修正が追いつかないようで、ここを当初の予定通り1.5倍速が出るよう調整した結果、ほぼ問題なく修正駆動できるようになりました。

 それから、極軸望遠鏡問題、これ全く役に立たないので、困ったことになってます。おそらく、極軸に内蔵した「極軸望遠鏡」の軸と真の回転軸は3度ほどずれてるみたいです。対物レンズも接眼レンズもいい加減に取り付けちゃったからなぁ…。これもどうにかしなければ。
 というわけで、それでは。また(次回の工作記事はこちら→ 小型赤道儀を作る(23)

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2019年10月12日 (土)

小型赤道儀を作る(21)

 こんにちは。
 赤道儀の自作、いよいよ完成に近づいてきました♪
今回は、アルミパーツのアルマイト処理です。
(前回の工作記事はこちら→ 小型赤道儀を作る(20)
 以前から、アルマイト処理には興味があったのですが、一番重要な「電解液」の入手でとん挫したままでした。
ところが、近年は同じことを考える人が多いようで、通販で「キット」が売ってるんですね♪
電解液はシュウ酸とか使うらしいですが、キットで売っているものの中にはバッテリー液(希硫酸)が入っているようです。



Dsc_0489

 希硫酸が飛び散ったりしたら嫌なので、玄関先にお店を開いてしまいました(笑)
左から、希硫酸が入った電解槽、水洗い用バケツ、染色液、水洗いバケツ、右下は封孔処理槽です。

 電解槽にアルミパーツを浸して電気を流します。陽極(+)にアルミパーツを接続して、陰極(-)には鉛版を取り付けます。
12Vの電圧で30分ほど電気を流すのですが、アルミの表面積1cm2あたり、約0.03A程度流れるので、10cm×10cmのアルミ板なら、3Aもの電気が流れるます。そこで、電源はバッテリーとか使うのが通常なのだそうです。

Dsc_0490  

 私は、昔のATX電源を使いました。また、陰極側には処理をするアルミパーツよりも表面積が大きい鉛版を使用する必要があります。


Dsc_0480  
 一発目は、先日作成したクラッチノブ。アルミ線を穴の中に入れて、割り箸を切ったものでがっちり押さえてあります。
 
 注意することと言えば、電解処理中の液温の管理ですかね。保冷剤や凍らせたペットボトルを入れて、25℃を超えないように管理します。
20℃をキープできればベストかなぁという感じです。
 電流を流しながら電解液30分のあと、バケツに入れた水道水で濯いで、染色へ。染色液は染料を工業用純水に溶かして作っています。キットに何色か入っていたのですが、今回はゴールドにしてみました。
この染色も温度管理があって、こちらは55℃~65℃くらい。時々電気コンロを入れながら温度をキープ。
 15分程度染色した後、またバケツに入れた水道水で濯いで封孔処理へ。
 封孔処理液も、工業用純水にたぶんホウ酸だと思うんですが、キットについていた封孔処理剤を溶かして使用してます。
 こちらも温度管理があるんですが、90℃以上ということなので、コンロに火をつけてボイルする感じです。

 そして出来上がり。

Dsc_0483
 金色はアルミに結構合う色だと勝手に思っているんですが、ほかのパーツも染色液を作るのが面倒で、そのまま処理してしまいました。

Dsc_0500
 組み立ててみました♪

Dsc_05051200x900
 カメラやガイド鏡の取り付けに必要なパーツや、鉄アレイを加工して作ったバランスウエイトなども取り付けて、撮影できる状態になり、
一応の完成となりました。

Dsc_0532
 もちろん、駆動回路も製作中ですが、基盤はできていて、あとはケースを作る必要があります。


Dsc_0529
 機能は、・正逆回転、星景モード、0.5倍速、1.5倍速、27倍速、オートガイド入力端子となっています。もちろん、オートガイドは、赤経のみのガイドとなります。

 最後に駆動の様子を。



 27倍速駆動で動かしているところを、タイムプラス撮影です。というわけで、次回は実際に撮影してみようかと思ってます。ピリオディックモーションとかも見てみたい。
(次回の工作記事はこちら→ 小型赤道儀を作る(22)

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2019年9月22日 (日)

小型赤道儀を作る(20)

 赤道儀の自作、今回作るのはシャフトの南側にねじ込むナットです。クラッチノブの役割もあるナットです。
(前回の工作記事はこちら→ 小型赤道儀を作る(19)
材料は、格安で購入したアルミ板。厚みが25mmもあるので、いろんなものの工作に使えます。・・・と思って買ったんですが、
この材料、デカすぎ!
 いつものように接円で穴あけをして切り取るのですが、大きすぎるため、フライス盤のテーブルに乗せるのも一苦労でした。
安い材料の「罠」にはまった感じでした(泣)

Dsc_04481200x900
 何とか切り出して整形し、やっと「加工」に入ります。
旋盤にセットし、まずは、穴を開け、M30、P=1.0mmの内ネジを切っていきます。
 これは、シャフトの南側にねじ込むナットなので、すでにできているシャフトと現物合わせができるので、気が楽です。







 ネジが出来たら、外周の削りに入るんですが、チャックの爪で掴んでいる部分は削れません。とりあえず、削れる部分だけ大きめに削って、一度取り外し、新たにヤトイを作って外周を削ることにします。
 次の動画は、ヤトイを作っているところです。

 


 ヤトイができました。次は、途中まで削ってあるワークをひっくり返してヤトイにワークを取り付けて、外周を仕上げていきます。

 このままだと、ツルツルで回しにくいので、外周に適当な溝を切ることにします。
チャックに掴んだまま、旋盤から取り外し、ロータリーテーブルにセット。もう一度心出しをした後、フライス盤で溝を切っていきます。
 溝は、幅6mm弱、30度ピッチで12本切りました。手で掴む部分なので、エッジの面取りを自作の工具で行いました。

 

 そして、出来上がり♪
右側の棒は、最後に使った面取りをする自作工具です。


20190907165618_img_3101_1

 というわけで、仮組♪

 

 これで、一応、主要な部分のパーツは完成♪
あとは、アルミパーツのアルマイト処理と、駆動回路・コントローラー作る必要があります。
細かいところで、ケーブルのコネクターを、本体のどこかにつけなきゃいけないんですが、あとでやろうかなぁ。
(次回の工作記事はこちら→ 小型赤道儀を作る(21)

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小型赤道儀を作る(19)

 赤道儀の自作、今回はプレートの加工です。
(前回の工作記事はこちら→ 小型赤道儀を作る(18)
この部分にカメラとかバランスウエイトとかを取り付けることになります。
最初の構想では、極軸シャフトと一体化したフランジにプレートをボルト止めするつもりだったんですが、
フランジ部分の直径がシャフトの直径に対して大きくなると、加工が難しそうだったので断念。材料の無駄も多いし。
代わりに、プレートの中心部にシャフトをねじ込む構造になっています。
大きさは150mm×60mm×t25mm(加工後18㎜)で、材質はA7075です。

Dsc_03961200x900

 厚みをちょっと大きめに取ってあるのは、将来この部分に簡易的な赤緯軸を取り付けようと思っていて、
薄いとあとで問題になりそうだったからです。

 中心のシャフトをねじ込む穴は鉛直度が要求されるので、旋盤に面板を取り付けそこに材料をセットして掘るんですが、すでに制作しているシャフトのネジと現物合わせで調整することができません。
 シャフトの先端にただ切ってあるネジならいけるんですが、シャフトが写真のような構造なので、
無理。だからと言って、一度面板からプレートの材料を外すと同じ位置にはセットできないし・・。
 ちなみにこの部分のネジは、逆ネジです。シャフトの南側からナットで絞めるのですが、このナットは、クラッチノブを兼ねていて、
そこを絞めこんだ時に、シャフトが回転して緩んでしまう恐れがあったので、プレートと接合する北側のネジは逆にしたというわけです。

  Photopictureresizer_190922_143357794_cro
 というわけで、下穴はシャフトを制作した時のヤトイのネジ穴に合わせて開けるとして、ネジの切込み深さはシャフトのネジ溝の深さを計測したうえで、標準値でやることにしました。

 面に開ける穴は、35mm間隔のM6としました。具体的に何かを取り付ける予定はありませんが、いくつか開けておくと後々便利・・かも。
プレートの上端と下端には、同じく35mm間隔のM6ネジ穴と、片方の中心には1/4Wカメラネジを切って面の中心寄りを大きくくりぬいて、カメラや雲台を取り付けられるようにします。もう片方にはウエイト用にM8のネジ穴を中心に開けます。
 それらのほとんどの穴あけやネジ切りは最初にやっておきました。
 難しいのは、プレートの南側の中心付近のウォーム・ギアにあたる部分を凸型に加工することです。
まず、ドリルを入れて、金ノコで切り取り、旋盤にセットして削ります。
金ノコで切り取るまでの様子です。

この後、旋盤で仕上げていきます。
20190802230958_img_3082
まず、プレートの中心を合わせてセットするために、
面板の中心にアルミで作った凸状のヤトイをはめます。
20190802231955_img_3085
そこに、ぜい肉を切り取った後のプレートを設置。
20190803014032_img_3090_2
削り終わったところ。

Dsc_04401200x900
↑プレートの南側面、
            この上にフエルトを挟んでギアが接します。

Dsc_04451200x900 ↑プレートの北側面



 この材料が、今まで作ってきたバーツのどれよりも高かったです。
なので、「失敗は許されない!」というプレッシャーが強かったのですが、何とかなって本当に良かった♪
(M8のネジ、ちょっと失敗してんだけどね・・・・)

 次回は、クラッチノブを作ってアルマイト処理も行ってみようかと思っています♪
 (次回の工作記事はこちら→ 小型赤道儀を作る(20)

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2019年8月 5日 (月)

撮影してきました。

こんにちは。
最近、工作ものばかりでしたが、今回は撮影の話です。
8月最初の週末、晴れそうな予報だったので狙ってたんですが、久しぶりにY-daに連絡して、撮影に行くことにしました。

白木峰でのスターパーティーのお誘いもあったんですが、撮影優先しちゃいました。(ten.さん、すんません)
新調したAstronomik UHCフィルターも試してみたいと思っていたので、日没後張り切って出発。
場所は、長崎市民の森。
5月の諸塚以来、ほったらかしだった機材・・・、そのせいか?トラブル続きでした。

今回は、ちょっと色々と調整・確認事項がありまして、それらを片付けてから撮影するつもりでした。
まずは、スパイダー回折輝線が東西方向に合っていることを確認。
それから、久しぶりに使用する冷却装置を取り付けた状態でのバランスの調整・確認。
さらに、初めて実戦で使用するBackyard EOSなどなど。

機材の組み立ても、いつもより時間かかったのですが、遅れてやってきたY-daに追い抜かれ、撮影開始にも遅れを取ってしまう勢いでした。
なんとか組み立てが終わって、バランスも取って、撮れるか?思ったら、ガイド用のQHYを取り付けていなかったりとか、もうグダグダ。

そして、自作のバスチノフマスクをつけてピント出ししようとしたんですが、UHCフィルターのせいなのか恒星像がいつもより暗く輝線が確認しにくいじゃありませんか。
しかも、冷却装置の重量のせいか、なんか片ボケしてる感じもするし・・・。
2インチスリーブへの差し込みを確認したり、カメラのアングルを調整したりと、どんどん撮影開始が遅れていきます・・・。
そして、極めつけは、まさかのディーサイクルバッテリーの上がり。近場ということで古い方のディープサイクルを持ってきて使っていたんですが、冷却用の電源(3A流れる)とカメラの電源として数時間使っただけで上がってしまいました。
これは、他にも電源があったのでなんとかなりましたが。

こんな感じでY-daが退屈しないよう気を使ったわけですが(嘘)、0:30頃、やっと撮影開始。
まずはNGC6992(網状星雲)です。
ここでも、問題が・・・・。
アライメントを済まして自動導入したのですが、対象が入らない・・・。
どうも赤経モーターの調子が悪いみたいで、導入が狂っている様子。
結局、手動で導入です・・・。(ここでも時間食われてしまった・・・)
Ngc6992_20190803_bkpx4cool_4comp_s
 

 ●赤道儀:ロスマンディーG11+GEMINI2
 ●ガイド:PHD+60mmF4ガイド鏡+QHY5-Ⅱによるオートガイド
 ●鏡筒:BKP200/F800+MPCCmk3+Astronomik UHCフィルター(D=200mm fl=805mm)
 ●カメラ:EOSKissX4 ローパス改造 外部冷却
 ●露出:ISO3200×10分×4枚コンポジット
 ●その他、リサイズ

撮影開始まではいろいろありましたが、なんかいい感じに撮れました♪
南中前後から撮り始めて4枚めで、鏡筒のお尻が赤道儀に当たりそうなところまで行っちゃったので、枚数稼げませんでした。
これくらい写るなら、近場でもいいかなぁと思える出来でした。
UHCフィルターは、いつも使っているLPS-P2フィルターよりも更に透過する波長の幅が狭くなっているので、その効果もあったと思います。
狭くなっていると言っても、Hβ、OⅢ、Hαは高い割合で通すので、特に超新星爆発残骸系の星雲には効果が高いようですね。
そして、カラーバランスの崩れを心配していたのですが、思ったより崩れていなくて画像処理も楽でした。

次はNGC7293です。
これも手動で導入。こちらは、かろうじてファインダーで見えていたので楽でしたが、結局中心をちょっと外してしまい、トリミングしてます。
Ngc7293_20180304_bkp_x4_cool_uhcmtr

 ●赤道儀:ロスマンディーG11+GEMINI2
 ●ガイド:PHD+60mmF4ガイド鏡+QHY5-Ⅱによるオートガイド
 ●鏡筒:BKP200/F800+MPCCmk3+Astronomik UHCフィルター(D=200mm fl=805mm)
 ●カメラ:EOSKissX4 ローパス改造 外部冷却
 ●露出:ISO3200×10分×6枚コンポジット
 ●その他、リサイズ、トリミング

こちらも、思ったより良く撮れました。
夏場の空の低い位置にしては、けっこう色が出たなぁと思います。これもUHCフィルターの恩恵かもしれません。

そして、同時にBORG76EDとLPS-P2フィルターで撮った同じ対象です。
NGC6992。
Ngc6992_20190803_borg_mr_x5trs

 ●赤道儀:ロスマンディーG11+GEMINI2
 ●ガイド:PHD+60mmF4ガイド鏡+QHY5-Ⅱによるオートガイド
 ●鏡筒:BORG76ED+マルチレデューサー×0.7+LPN-Rフィルター(D=76mm fl=350mm)
 ●カメラ:EOSKissX5 ローパス改造 
 ●露出:ISO3200×10分×6枚コンポジット
 ●その他、リサイズ


NGC7293。
Ngc7293_20180803_borg_mr_x5s
 ●赤道儀:ロスマンディーG11+GEMINI2
 ●ガイド:PHD+60mmF4ガイド鏡+QHY5-Ⅱによるオートガイド
 ●鏡筒:BORG76ED+マルチレデューサー×0.7+LPN-Rフィルター(D=76mm fl=350mm)
 ●カメラ:EOSKissX5 ローパス改造 
 ●露出:ISO3200×10分×3枚コンポジット
 ●その他、リサイズ

こちらも、結構写りました。
ただ、緑~青あたりの星雲の色の出方は違う感じがしました。やはり、その付近のカットされる領域が多い(透過帯域が狭い)UHCフィルターのほうがコントラストが高いと言うことなんでしょうかね?

この日は、日中に自作赤道儀の工作を5時間ほど立ちっぱなしでやっていたこともあって、自分が充電切れでした・・。
BKP200/f800の接眼部の使い勝手や強度など、いろんな課題が浮き彫りになったのですが、対処には時間がかかりそう。
特に接眼部!なんか良い部品ないのかなぁ?まっすぐきっちりMPCCmk3が挿入できて、回転もらくらく♪・・・なんてやつない??

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